第31回 「年末のご挨拶」

みなさんはどんな一年でしたか?

私の2023年のテーマは「違和感」でした

さて、その正体とは一体なんでしょう?

-誰かの言った、あの一言


-思ってたのとは違う、答え


-どこかで食べた、あの味


-あの映画の、あのワンシーン

1年かけて大きく分けてふたつ、その正体に気がつきました

・自身の思想に対するもの


・座敷童のようなもの

歳を重ねるごとに身についてしまう「まぁいいか」
妥協と許容の狭間でやりすごす、所謂「大人のフリ」をやめ、自分の違和感に向き合ってみた一年でした

時には周りをも巻き込むので、正直、自他共に大変めんどくさい部分もありますが、

自分が今何者かを理解する上でとっても重要な作業だとわかったのです

まず大前提として、

人って一度覚えた違和感は良くも悪くもどこかの片隅でしこりのようなものになっているものですよね

違和感というものは直感に近く、直感というのはその人のこれまでの生き様といっても過言ではありません

一、モノやコトに対して違和感を感じたとき、
それは、現在の自分の信念、思想、理想を深くまで知り、どう行動するか選択できるチャンスです


それがどんなに醜くても

その「違和感」にひと匙加えるのも、あえて酔いしれてみるのもよいでしょう

よく考えずに「まぁいいか」で見過ごしていたら一生気がつけないことです

二、人に対して違和感を感じたら、
シンプルですが、その人との時間的、物理的な距離を見直すと互いの物差しの長さや質、本質が見えてきます


関係整理にも役立ちます

実は、

fucicaの立ち上げ当初、デザインチームとのロゴマーク案投票では、もう少し平坦なデザインに票が集まっていました

今のデザインに票を入れたのは私ひとり

そうです、このギョロッとしたマークです

この時は「違和感のなさに、違和感」を感じていたのですが

説明下手な私は、孤立してしまいました

でも、自分の大事なブランドです


自分の感覚を大事にしたかったのです


それを信じたことで、多くの方からマークの成り立ちにも興味をもっていただけているこれまでを思うと、

私の誇りになっています

そして、アートに取り掛かるときも同様に、必ず違和感をひと匙加えることを大事にしています

私の場合、理屈や構想はなく自分をそのまま投影する作品をつくることが多いのです

なんとなく、収まりの良いものになってしまったとき
逆に、やりすぎてとっ散らかってしまった時

さてどうしよう

一呼吸、首をかしげて腕組みしてみて、

「違和感」をねじ込んでやります

不思議と納得のいく仕上がりになるんですよね

これはなんとも説明しがたく、

まだ自分自身解明していないことで、その不明確な違和感が私にはたまらないのです

今後も追求していこうと思います

公私共にまだまだ道半ば

多様性だなんだという前に、本気で自分に目を向けてみるための「違和感」いかがでしょう

人間くさくていいですよ

それでは、本年もお世話になりました
よいお年をお迎えくださいませ

2023.12.31
fucica
director YUKO.

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